86/BRZ(ZN6/ZC6)はライトウエイトスポーツであるからこそNAチューンを極めていくという楽しさがありますが、NAゆえに手軽なパワーアップが難しいといった要素もあります。
排気量を上げることなくビッグパワーを手に入れる。それには、「ターボ化」という選択肢が視野に入ってまいります。ターボ仕様は吸入空気を圧縮してエンジン内部に強制的に送り込む仕組みであり、NAではなしえない驚異的なパワーとトルクを持たせることができます。もちろん、ターボ化するには様々な対策が必要であり、正しい技術と知識のもとで適切に仕上げなければ安心して走ることはできません。
OKレーシングでは創業以来数多くのターボ化作業を施してまいりました。正しい技術と知識を用い、86/BRZのパワーユニットである「FA20」をターボ化することで、ターボ特有のパワー、至高の性能をオーナーにご提供いたします。

弊社デモカーの「86」に更なるパワーを与えるためターボ化いたしました。
今回は以下のパーツを使用して86をターボ化します。
トラストタービンキット(T518Z)、トラストオイルクーラー サーキットスペック10段、Defi ADVANCE BF(ブースト、水温、油温)、オートクラフト京都メーターパネル、ジュラン水温アダプター、HPIアルミラジエター(エヴォルブ)

86をターボ化するにあたり注意すべき点の1つに「熱」の問題があります。NAとターボを比較しますとターボの方が熱を発します。この熱をいかにして防いで冷やすかを考えていかなくてはなりません。
まず、熱によるトラブルを防止するため、弊社ではエキゾーストマニホールドを耐熱処理いたしました。

バンパーリーンホースメントを加工しインタークーラーを装着します。

86は油温が高めになりやすく、サーキット走行をすると過度に上昇してしまう危険性があります。ターボ化によって油温がさらに高くなってしまうので、オイルクーラーも装着します。
オイルクーラーの有無・導風板(エアガイド)の有無による油温のデータ
・オイルクーラー無し 3周で140度越え
・オイルクーラー付き 123〜124度で安定
※導風板付きは-8〜9度ダウン
今回はより冷えるエアガイド付きのオイルクーラーを選択いたしました。

水温を冷やすため、ラジエターを高性能なものに交換します。

HPIのエヴォルブを採用いたしました。このラジエターにはエア抜き用のブリーザータンクがついており、キャビテーション(気泡)を分離し水温上昇を防止し安定させる効果があります。
ターボ化によって発熱量が必然的に上がります。サーキットなど過酷な走行下では純正ですとオーバーヒートに陥る恐れもあるので、放熱に優れた大容量ラジエターに交換することでしっかりと対策をしておきます。
車両の状態を把握するためにDefiのANDANCEメーターもインストールします。

水温計のセンサー取付用としてジュラン製アダプターを採用。曲がったホースでも綺麗に取り付けることが可能なので水漏れの可能性もストレートタイプより少ないはずです。
インテリアにも気を配り、追加メーターを綺麗に収めるためオートクラフト京都さんのメーターパネルを採用いたしました。86専用で、視認性やフィッティングもよいです。
一連の作業が終わり、ついに86がターボ車として生まれ変わりました。

ダイナパックを使用して各部の調整を行い、暫定的なセッティングを86ターボに施します。

測定結果はこちら。

当店ダイナパックデーター比 TCF1(係数1)
ノーマル(NA):144馬力 トルク16キロ
ターボ仕様:215馬力 トルク25キロ
86はターボ化によって71馬力アップ、トルク9キロアップとなりました。
リアルな測定結果のため値が総じて低めになるダイナパック係数1で71馬力もアップしたということは、ターボ化によって86はノーマルとは比較にならないパワーを発揮することができるようになったことを意味します。
86ターボに試乗した感想としては、4000回転付近に存在する谷がグラフの通り落ちるのではなく跳ね上がるのでパワーフィーリングは雲泥の差です。同じ4000回転で60馬力アップ、トルク10.8キロアップとなっております。
さて、いよいよ86ターボの本格的なコンピュータセッティングを行ってまいります。
ダイナパックを用いて、EcuTekにてコンピュータセッティングを行います。可変バルタイ、電スロ、点火マップ、燃調を煮詰めていき、仕様に合うベストなセッティングをはじき出します。

最終的な測定結果はこちら。

ダイナパック TCF1(係数1)
86ターボ/現車セッティング:269.9馬力 トルク30.5キロ
トータルで136馬力、トルク15.5キロアップとなりました。
NAと比較して全域で上乗せとなり、馬力はNAの約2倍となりました。ターボ化に加えて綿密な現車セッティングを施すことで86はここまでのパワーフィーリングを手に入れることができます。
86ターボはノーマルとは比較にならない鋭い加速をし、完全に別物の車に仕上がりました。
※ GR86(ZN8)ターボはこちら
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